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死んでなお生きる

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数日前の夜、40代の女性が交通事故にて搬送された。
頭部の損傷がひどく、反応は0となった。

脳外科の部長から旦那さんに脳死の事実が告げられた。

泣き崩れたあと、上を向き直ると
優しい妻だったから、きっとあいつは誰かの役に立ちたいと言うと思うと
移植コーディネーターの書類にサインをした。


ある 静かな雨の夜 その白い綺麗な肌にメスが入れられた
娘さんのすすり泣く声が廊下にいつまでも響いていた。

角膜は近くの大学病院へ
腎臓は県立の総合病院へ
すい臓は京大へ

少しして、全ての移植手術は成功したとメールが来た。
受傷から亡くなるまでの時間が短かったのが移植予後には好転したのかもしれない。

頭部の出血の止血に奔走していた私の白衣は
まだらに赤く血に染まっていた。

死んでなお、人のためになるなら  なあ  と言った 旦那さんは
立ち上がろうとして私の血だらけの白衣に崩れ落ちてきた
ウオーンと3回 人目をはばからず泣いた。
すみません、看護師さん いえ私はいいんですよ 男のくせにみっともないね
そう言った目からは涙がいくつも流れ落ちていた。



私の父の実家は山形の山奥 数年前巨大魚タキタロウで一躍有名になったところ
数十年前までは普通に土葬がおこなわれていた。

今年、法事に行ったとき
あの世で生活するのにこまるからと日用品をそろえる祖母のうしろ姿を見た。

この地では死んでからは第二の世で新たな生活が始まると考えられている。
移植で例えば角膜を取るなんてことは100パーセント不可能だろう
それも文化だから・・・・


移植に使われる臓器
そのひとつひとつにはきっと本人と家族にいくつものドラマと憂いがあると思う
そんな尊いものを捨ててしまうなんて・・・・・・


何か気が晴れない私をよそに
富士は今日も同じ姿でそこにあった。
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by somancyu | 2006-10-14 20:24 | 考えること

空に・・・

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八ヶ岳にテント泊したときに見た朝日です。

誰かが空に神様がいると言った。

確かに神様がいるんではないかと思った。




明るくなる尾根で立ち止まりながら・・・
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by somancyu | 2006-10-03 16:04 | 自然のなかで